2013年08月31日
私のマダニ対策
大自然は美しく心を癒してくれますが、それなりの危険もあります。
山での危険は、自分で注意すればほとんどは回避できますが、
注意していても偶発的に遭遇してしまう事態も発生します。
日本には危険な生き物は少ない方ですが、それでも結構います。
最近またマダニ被害のニュースが報道されています。
2013年8月29日現在、日本でマダニの細菌感染により亡くなった方は16人に達しました。源流釣りをしている我々にとっても他人事ではありません。
昨年、西日本から被害が広がり、現在では長野県、山梨県でもマダニのウイルス抗体が発見されたようです。確実に東日本そして北日本へとマダニ被害が拡大しています。
マダニ対策はネットで調べれば数多くヒットします。しかし、その内容は刺されないように素肌を露出しない事。刺されたら自分で処置をせず、病院へ行く等、素人でもできるアドバイスばかりです。
確かに一般の方はこれらのアドバイスに尽きるのですが、我々山乞食(山で遊ぶもの)は病院に行くまで何日もかかる場合もあります。山奥でマダニに刺されたらどうすればい良いのでしょうか。
・・・こういった素朴な疑問からマダニについて調べてみました。
とても気持ちの悪い虫なので写真は一切載せていません。
私と同様の疑問をお持ちの方に少しでも参考になれば幸いです。
マダニの行動を知る
マダニは草むらに潜んでいるようです。私はいつも上半身を咬着されるので樹木の上から動物めがけて落ちてくるのだと思っていましたが、どうも違うようです。
動物の体温、臭い、振動、二酸化炭素などを検知し飛びつき、一説によれば半日から1日かけて獲物を這い回り、ここぞという柔らかい所に咬着するようです。
咬着の方法は、ぎざぎざの返しがある吸血管を頭ごと差し込むため、抜けにくいうえに24時間くらい経つとセメント質で固定するという念の入れようだそうです。一度咬着したマダニは、ほっておくと1~2週間咬着したままで体重の100倍の血液を吸う場合もあるそうです。 なお、地上に産卵するので、体に卵を産み付けられる心配はありませんが、感染症は要注意です。
マダニの贈り物
我々釣り人は、通常山ダニと呼んでいます。マダニと言っても日本には約40種類います。
マダニによる感染はいくつかありますが、治療方法が不明で今問題になっている新しいウイルスは重症熱性血小板減少症候群(SFTSウイルス)と言います。SFTSウイルスがどのマダニから感染するかは不明で、各都道府県で特定しようとしています。(マダニは家庭にいるダニとは違う種類です) ただし、SFTSウイルスが新しいウイルスと言っても今まで発見されなかっただけと言う方もいます。
SFTSウイルスに感染した場合、刺されてから6日~2週間後に発熱、倦怠感、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が現れ、重症の場合は、死に至ります。
同じくマダニによる「日本紅斑熱」、小型のダニの一種であるツツガムシによる「つつが虫病」がありますが、こちらは刺されてから5~14日後に高熱と発疹で発症します。また、日本北部のマダニからはライム病の感染が確認されています。
恐ろしいですね~!ここまで読んだら山には入りたくないですよね。でも、適切な対処をすれば大丈夫と確信しています。キャンプやハイキングでも同様なリスクはあるので焦らず落ち着いて処置をしましょう。
私とマダニとの出会い
私はこれまで4回マダニに刺されています。初めて山ダニに咬着されたのは20年ほど前だったでしょうか。渓流釣りから帰り、風呂に入っている時、へその横に何か付いているのを発見。良く見ると虫。(この時は山ダニに知識ゼロ、存在すら知りませんでした)クモみたいな虫の体半分が私のお腹に食い込んでいます。ゾ~。。。しかも足が動いている!!!
真っ青になった私は虫を親指と人差し指の爪で挟んで引っ張るものの、全然抜けない。そうこうしているうちにプチンと体の半分を私のお腹に残して切れてしまいました。
この生き物はなんだったんだろう。人の体に入ってくる虫なんて聞いたことがない。あの映画「エイリアン」のように体内に卵を産み付けられていたらどうしよう、、、数日後に腹を食い破ってウジャウジャ虫が出てきたら、、、と考えると落ち着きません。風呂から上がると針をライターであぶって消毒後、残った虫のかけらをほじくり出しました。
後で釣り仲間に聞いてそれが山ダニで血を吸うだけで、卵は産まないと知りました。
その後も左耳の下、目じり、左肩と合計4回咬着されました。
2回目はテント場で発見。仲間に引きちぎってもらいポイズンリムーバーで血を吸出して終わり。3回目は自宅で目尻に咬着しているのを発見。トゲ抜きで引き抜いて消毒しておしまい。
・・とだんだん慣れてきたのですが、最近ニュースでマダニに刺されて亡くなる方がいるとのこと。自分で処理をしないで病院へ行くように忠告がありました。
そんな折、4回目の山ダニが左肩に咬着。まだ山に2日滞在予定でしたが、病院ではどのような処置をするのか知りたくて、山ダニを生かしたまま肩に乗せて帰ることにしました。山から下りて、熱い風呂に入ってもドライヤーで熱風をかけてもダニ君は全然平気です。翌日、ちょっとワクワクしながら病院に行きました。
病院での措置
我々釣り仲間はおバカなのでマダニに咬着されても病院へ行く人はいません。そこでお利口な私が代表して病院に行き、どのような措置をするか確かめてきました。行った病院は近所の皮膚科。
まず、若手のお医者さんが診察、都会で山ダニの治療はしたことがなく院長に交替。院長は昔、田舎の病院で山ダニの治療をしたこたがあると、懐かしがって治療してくれました。
基本は切開してダニを摘出するだけです。麻酔の注射を打って、極小メスで切開、ダニを潰さないように取り出して消毒後、絆創膏貼っておしまい。2~3分で終わってしまいました。
《 処方されたお薬3種類 》
痛み止め :ハイペン錠 2錠 ←これ、男の子はいらない。
消毒液 :ヘキザック水 50ml ←普通の消毒液でOK!
細菌感染 :ミノペン錠 1週間分 ←これが一番重要
措置が終わった後、疑問を先生にぶつけてみました。
「人里離れた山奥でマダニに咬着された場合、すぐには病院へ行けないのですが、どうすれば良いのでしょうか。自分でとってもいいのですか?」先生は言葉を濁して答えません。きっとお医者さんも分からないか、あるいは取らせたいけど感染症になった場合の責任がとれないかのどちらかだ、と私なりに解釈しました。
私なりのマダニ対策(真似して感染症になっても責任は持てません。)
1)刺される前に。
マダニは体に飛びついて咬着する前に半日以上徘徊しています。頻繁なチェックで事前に振り払う事がかなりの確率で可能だと思われます。例えば着替えや行水または汗を拭くときにダニがいないか良くチェックしする。仲間がいる時には互いにチェック等。
2)刺されてしまったら。
落ち着いてください、細菌感染の確率はきわめて低いと思われます。毎年何千人もマダニに刺されていると思いますが感染するのはごく僅かです。恐らく1~2%以下(根拠はないですけど)ではないでしょうか。さらに、前著のとおり感染したとしても潜伏期間は5日~2週間です。潜伏期間を過ぎると38度以上の熱がでますが、それまでに病院に行けば良いのです。
さて、落ち着いたところでどうすればよいのでしょう。
今回の実験で、私はマダニが咬着たまま数日後に病院へ行きましたが、これは良い選択ではありませんでした。
なぜなら、マダニが咬着後24時間以内に虫体を除去すると感染率が低いと言われているからです。
咬着をみつけ24時間以内に病院へ行ける場合は、マダニを咬着させたまま皮膚科に行きましょう。24時間以内に病院へ行けない場合は、できるだけマダニの虫体を破損させずに、ピンセットなどで引き抜いて駆除します。この時、虫体の一部でも残存している可能性がある場合は、後に症状をきたすことがありますので、早めに病院へ行くことをお薦めします。
(我々おバカな釣り人は、きっと針を熱消毒して残存物をほじくり出すと思いますが、、、、、)
マダニの摘出については、私もいろいろと試しましたが、すべて失敗でした。
1)ライターの火であぶる、、、、自分がやけどした。
2)熱い風呂に長時間入る、、、、自分だけがのぼせた。
3)ドライヤーを浴びせる、、、、自分がやけどした。
4)指で引きちぎる、、、、、、、、体がちぎれた。
5)ちぎった後に体液を絞り出す、、、痛い。
あるブログでワセリン法なるものがありました。ワセリンを塗ると30分くらいで窒息して離れるというものです。
真偽は定かではありませんが、もし本当なら一番簡単な方法なので次回刺された場合に試してみようと思います。
このブログです。
ワセリン法の結果が出たらまた報告します。早く試したいから裸で藪歩こうかな(^^♪
いずれにしろ、山に入る時はピンセットとワセリンを持参します。
Posted by さるちゃん at 13:46│Comments(2)
│渓流釣り
この記事へのコメント
ワセリンはいいみたいですね。ワセリンがない場合はハンドクリームでもいいって聞いたことがありますが・・・
私はこれまで一度も刺されたことがありませんが、私の対処法としてはさるちゃんと一緒に山に入ることです(^^)
なぜなら先に刺されてくれるから!(^^)!
私はこれまで一度も刺されたことがありませんが、私の対処法としてはさるちゃんと一緒に山に入ることです(^^)
なぜなら先に刺されてくれるから!(^^)!
Posted by myoko at 2013年08月31日 16:21
やっぱ私は臭いのかな〜?
いいですよ。ダニ君は一手に引き受けます。
いいですよ。ダニ君は一手に引き受けます。
Posted by さるちゃん at 2013年08月31日 20:12
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